ゲンロン0 観光客の哲学

山積みの技術書を消化していこうと思ったGWだったが早速脱線。
Twitterで話題?の「ゲンロン0 観光客の哲学」が良いという話を聞いて、流れるがままに購入。

本書は既存の人文学を現在の2017にアップデートをするために
新たに「観光客」という要素を加えている。

「観光客の哲学」という題名から、ふわっとしたイメージを先入観でもってしまう。
しかしながら、本書は読むことで「観光客」という要素が如何に現代社会を表すことができるかが理解できる。
また社会情勢の具体例を示されていることで、現実的な世界を著者のメガネで観ることができた。

本書は本当に丁寧に書かれており、学生時代に読んだ「何を言ってるんだ?」という哲学書と大きく異る。
そのおかげでで、著者が伝えたいことの多くを読み取ることができた(残念ながらわかったつもりで読み進めた部分もある)。
(個人的にドストエフスキーの章に引き込まれた。)

上記がこの本の感想として正しいかわからないが、
多くの人に読まれるべき本であるということは間違いないはずだ。