Graphic Recorder ―議論を可視化するグラフィックレコーディングの教科書

人と情報を齟齬なく共有することは難しい。

日程やプロジェクト情報を共有することを目的とした会があるが、
すべて内容を参加者全員に伝えることは大変だ。

また、意見を集めて結論を導く会議であっても
立場の違う参加者全員が同じ情報を共有し、アイディア出しに集中することが求められる。
一方で、(自分は)今何の話をしているのか、何を言っているのか、
時々道に迷ってしまうときがある。

そこでグラフィックレコーディングだ。
議事をグラフィックで記述し、また会議と同時進行で作成することで
参加者はグラフィック議事録から、今の状況や課題を知り、安心して参加することができる。

本書はグラフィックレコーディングの目的に始まり、
実際の議事の作成、グラフィックの描き方を説明してくれる。
また、グラフィックレコーダーが会議を引っ張り、
意味のある会に持っていく技法が紹介される

人に物事を伝えることが下手な自分にとって、
よい道具を手に入れられたと思う。
(少し練習は必要そうであるが。)

NHK 100分 de 名著 ルソー 『エミール』 2016年 6月

NHKの「100分de名著」という番組がある。
自分は読書が苦手なので、名著の概要や考え方を100分(25分番組x4)で伝えるこの番組は素晴らしい。

最近は殆ど見れていなかったが、たまたま拝見し(おそらく再放送)、「一般意志」というキーワードが出てきたので、
NHKテキストを購入した。

エミールは教育論でもあり、人の育て方を説いている。

ルソーについて語る知識が無いので、本内容はとても薄いもになる。
まず「一般意志」とは「自分も含みみんなにとって利益になること」と説明されている。
重要な事は「自分も含む」ということ。
あらゆる場面で自分以外の人たちと意見をまとめ、一つの結論を出さなければならないことがある。
本テキストでは「賛成」「反対」の多数決を取る前に、全員が自分の損得について包み隠さず議論すべきとある。
一つの仕事の進め方でも色々と決めなければならないことが最近多い。
自分の考えが正しいと思わず、一般意志を決められるように努力したい。


原著を読んでおらずテキストを読んで満足している自分ではあるが、得られるモノが多い一冊。