ゲンロン0 観光客の哲学

山積みの技術書を消化していこうと思ったGWだったが早速脱線。
Twitterで話題?の「ゲンロン0 観光客の哲学」が良いという話を聞いて、流れるがままに購入。

本書は既存の人文学を現在の2017にアップデートをするために
新たに「観光客」という要素を加えている。

「観光客の哲学」という題名から、ふわっとしたイメージを先入観でもってしまう。
しかしながら、本書は読むことで「観光客」という要素が如何に現代社会を表すことができるかが理解できる。
また社会情勢の具体例を示されていることで、現実的な世界を著者のメガネで観ることができた。

本書は本当に丁寧に書かれており、学生時代に読んだ「何を言ってるんだ?」という哲学書と大きく異る。
そのおかげでで、著者が伝えたいことの多くを読み取ることができた(残念ながらわかったつもりで読み進めた部分もある)。
(個人的にドストエフスキーの章に引き込まれた。)

上記がこの本の感想として正しいかわからないが、
多くの人に読まれるべき本であるということは間違いないはずだ。

なっとく! アルゴリズム

オープンソースカンファレンス TOKYO に行った時に数%引きセールになっていたので衝動買い。

本書は王道のアルゴリズムを多くの図を使って説明する。
王道のアルゴリズムとは「ソート」「再帰」「クイックソート」「ハッシュテーブル」「幅優先探索」、
ダイクストラ法」、「貪欲法」、「動的計画法」「k近傍法」となっている。

本書ではまず計算量について語られる。
アルゴリズムによっては問題を解くのに莫大な時間を必要となってしまう。
そこ効率的に解く、または近似的によって解くことでこの問題を解決する。
そんな計算量が多数の図によって、わかりやすく解説されており、
すんなりと受け入れることができた。

また、ナップザック問題の解法で知られる「動的計画法」を
ここまで分かりやすく説明される本はなかなか無い。
(自分の理解能力が低いのかも)
なんとなく理解できてはいたつもりであったが、
いざコンテストに出ると全く使えなかったりする。
改めて見直すことが出来たため、本書には感謝したい。

業務とは無関係ではあるが、「計算量」を意識することは大切だと思っている。
何か部下(初めてできた!)に説明するチャンスがあったときは、本書から引用することになると思っている。